2007年 4月
リリー・フランキーの“東京タワー”が大ベストセラーになり、
ドラマや舞台、そして今回映画にもなっています。
主演のオダギリ ジョーは“これは僕の話でもあり、観て下さる皆さんの話でもある”と言い、
母親役の樹木 希林は“これは母である女ならば、誰もの中にある普遍の愛である”と言っています。
父親を置き去りにするわけではありませんが、最終的に一番心の奥に存在するのは、
“母親の無償の愛”だと思われます。
遠い昔、第二次世界大戦に於いて、特攻隊の若者たちは、
最期に“お母さーん”と叫んで散って行ったと云います。
そりゃそうですよね。皆その母の躰から産まれたんですから。
昨今は、母性の在り方も様々になり、時代と共にこの話に描かれるような、
我と我が身を犠牲にしてまで注ぐ“無償の愛”というのは薄れつつあるのかもしれません。
その時代背景や個人の事情によって、母と子の関係も一つに括る事はできませんが、
生きている限り、今母であるあなたにも、全ての人に“母=おかん”は居ます。
仮令どうあれ、小さな赤子の時から今に至るまで、あなたの上に注がれた、
それこそ見返りを求めない“無償の愛”が在ったことは、紛れも無い事実なんですよ。
生きておられても、亡くなっておられても、各々のおかんに対しての感謝の気持ちを感じましょう。
何も“母の日”だけではありません。
おかんはその存在で、いつもあなたに“観音業・菩薩業”をしてくれているのです。
“母の愛、其は海よりも深きもの”と昔から例えられるように、其れを感じることが出来たのならば、
あなたが女であるならば、そうなれるように、
そしてあなたが男であるならば、そんなおかんをしっかりと護ってやれるようにして下さい。
人が生きて行く上での基本の心だと思います。
4月8日の花祭りの日は、お釈迦様がその母を称え、恋うる日でもあります。
薄紅色のさくらの花に“あなたのお母さん”を重ねてみて御覧なさい。
その時感じるものが答えですよ。