2011年 6月
長い間この仕事をしておりますが、21世紀になり、余計に世の中の流れも手伝って、
メンタルクリニックの体を成して来ています。
公務員や企業にも“メンタルヘルストラブル”による休暇が認められているというぐらいです。
すると、現在では直ぐに“心療内科”に行き、心的病名を付けてもらい、
“ほらやっぱり病気やったんや”と自分にも外にも納得させ、薬を飲んでいるという人が沢山います。
現在の病気の70%はストレスが引き起こす、その要因になると言われています。
“こんだけストレスが掛かってるんやから、病気になっても仕方がないやろ”でしょうか?
でも決してそうではありません。
同じ条件で同じ状況に置かれたとしても、そうならない人も居る筈です。
例えば、上司から心無い仕打ちを受けたからといって、全員が心身症に掛かってしまう訳ではなく、
気持ちを切り替えられて大丈夫な人もいます。
よく気を病んでいる人に“頑張れ”とか“君にも責任がある”等の言葉は言ってはいけないと
言われますが、是も又本当にそうでしょうか?あまりにも安易に自分の弱さを
“メンタルヘルストラブル”と水戸黄門の印籠の様にして逃げている帰来が在るように感じます。
語弊が在っては困りますが、何も全部が全部そうだと言っている訳ではなく、
悩んでいると言う人の中にそのすり替えがよく見られるという事です。
そんな時には敢えて私は言います。
“だって頑張らなあかんのはいつだって人やない自分やし、
少なくとも自分の周りに起きる事柄は仮令それがどんな事であったとしても、
それはあなたがいるから起きた事であって、一切自分には責任が無いなんて事はありません。
”だから言います、“あんたが自分でしいや”と。
誰かの所為にして・誰かを恨んで・病名を付け、自分を正当化して逃げているだけでは、
根本的な解決には何も成らないからです。
人間には自己治癒能力というのがあり、
出来るだけ薬に頼らなくても元に戻そうとする力が働くのです。
ただその為には、“ストレスにどう対処するか”というのが大切になります。
ストレス・ストレスと言いますが、物事が始めからストレスという形をとっている訳ではなく、
自分がストレスだと感じる・自分がストレスにしてしまうのです。
これは自然現象の中で“雨が降っている”この状態を見て“鬱陶しくて憂鬱だ”と思うのか、
子供の様に“ピチピチ チャプチャプ ランランラン”と感じるのか、
ほら其れこそ本人の取り方次第なんですよ。
同じ事でも自分の気持ち・捉え方ひとつでストレスにしなくても済むんです。
繰り返しますが、これは厭くまで病的な攻撃を受けているのは除いてですよ。
本当に耐えられない時はやめても・逃げても構いません。
どちらにしてもただその時に、被害者意識を持っての“ねばならぬ”という束縛は解いておきなさい。
其れをストレスにしてしまってしんどくなるのは結局自分自身なんですから。