2013年 4月
人は生物の中で唯一明確な言語・言葉を使って自己表現をしたり、
相手とコミニュケーションを取る能力を持ったと言われます。
言葉を言う即ち喋るという行為は人が生活をしていく上で最も大事な行動なんです。
其の他にも口を介して行う必要不可欠な事として食べる・呼吸するというのがありますが、
其れは自分が自分でするものであって直接人は関わっては来ません。
処が、言う・喋るだけは其処に言葉というツールを介して人が関わって来るのです。
奈良・平安時代の昔から和歌(今で云う処の短歌)で想いを伝え、江戸時代には俳諧(俳句)
又は狂歌(川柳)で風景を切り取り、世相を皮肉ったりもしました。
たった31文字や17文字の厳選した言葉で相手に伝えたのです。
今の形で言えば文字数制限のあるTwitterにもその影響を与えたと言われます。
この様に日本人は言葉というものをとても大事にして来ました。
たった26文字のアルファベットと比較してみても、ひらがな・カタカナそして数え切れない程
の漢字、この3つを組み合わせて駆使する日本語が如何に繊細で複雑であるかが解るでしょう。
其れを踏まえた上で“口”や“言う”については昔から沢山の諺や表現があります。
“口は災いの元・人の口に戸は立てられない・人の口車に乗る・口裏を合わせる・
口を酸っぱくして言う”など、後は口喧しい・口煩い・口汚い・口さがない・口が上手い・口が重い
・口下手・口ごもる・口答え・口先・口三味線・口癖・口が堅い・口が軽い・口走る・口火を切る・口調
・口振り・口真似・口約束・口利き・口添えなどもっと他にもありますが、
こんなにも在るのかとびっくりしますよね?
こうやって並べてみると、口や言う事に対しての注意や戒めの意味が多い様に思います。
其処でスムーズな人間関係を送る為に“言う”という事についての約束があります。
一.言うべき事 ・・・・実は是が一番大変で、其れを言った後の事を考えると気が重くなる
言わなアカン事 だから言えないとなってしまいます。でも是は意思表示でもありますが、
主に伝達の義務と各々の立場としての責任に於いての行為ですから、
其処に感情を入れてはいけません。そう考えれば言える筈です。
二.言うべきでない事・・・・相手にも自分にも悪意を持っての誹謗中傷、相手に対しては
言うたらアカン事 其れは口撃となり、自分に対しては自己否定となります。
心の自傷行為ですよね。そして風聞風評による勝手で無責任な噂話、
害の在る嘘や作り話、そして今其の時に関係のないどうでもいい事
これらの戒めもとても大事な事です。
三.言われたくない事・・・・是は全て自分に置き換えてみれば相手も同じ事です。容姿・能力・性格は
言われたい事 其々違いますが、其の欠点・短所を論うのではなく美点長所を褒めて
伸ばす言葉を渡す。そして最後は当然感謝を表し伝える言葉
“ありがとう”であるのはいうまでもありません。
この三つの約束をしっかりと守る事で自分も周りも楽に過ごせますからね。