2015年12月
もう早、今年最後の恩思恵となりました。
先月起きたISに依るパリでのテロ事件は世界中に衝撃を齎しました。
2011年に起きた日本での震災は同じ様に全世界に衝撃を与えたとは言え、
人間の力では抗う事の出来ない天災でした。
しかし今回の様な出来事は人間が起こした事なのです。
考え方や意志の力で止める事は出来る筈です。
その端を発するものが宗教の違いでもあるのですが、本来はキリスト教もイスラム教も
“隣人を愛せよ”“人を慈しみなさい”と教えています。
何故其の違いを認められないのか。大多数の日本人が帰依する釈迦の教えである仏教は、
どんな人であろうと其の違いを超えて受け止め、況してや殺し合うという事なんかしません。
でも、其の昔を振り返ってみれば、大国の力で未開国を植民地化し、人権を顧みず
抑え付けて来た負の恨みの歴史が其の裏にはある様な気がします。
日本も嘗ては其の例外ではありませんでした。中々難しい事ではありますが、
憎しみの連鎖を何処までも続けてはいけないのです。
世界平和を願うには利害や人種を超えて、其々の違いを受け止めていくしか無いのです。
何だか堅い話になりましたが、そんな大きな事では無く、
此れを読んでくれている皆さん其々の小さな世界に於いても、
諍いや損得や憎しみや嫌悪に飲み込まれてしまわず、
又其れを悩みという毒にしない為には
“相手が自分と違う事を赦しなさいそして自分が相手と違う事を認めなさい”
この二つだけをどんな場面に遭遇しても忘れなければ、
しっかりと受け止めて処理していく事が、必ず出来ます。
相手には相手の人格や価値観ややり方があり、其れが仮令自分と違っていても
間違いだと決めつけてはいけないのです。
すると“どんな横暴な相手でも私が耐えないといけないのですか?”
となるかもしれませんがそうではありません。
其の相手をそうだと認めた上で、あなたの価値観とやり方で対処すればいいのです。
其処で大事になって来るのがいつも言っております
“切る・脱ぐ・捨てる・離す・放す”この五つの作業です。
此れをするには勇気のいる事だと思いますが、相手を憎むそして自分を被害者意識に
してしまう毒に侵されない為にもやらなければいけない事なんです。
大きな事から小さな事まで、其々色々と持っている毒はあるのでしょうが、
此の一年の最後に綺麗に毒出しデトックスをしておきなさい。
又、新たな気持ちで新年を迎える為にね。