2024年6月
もちろん人にもよりますが、若い時と比べて何事に対しても興味が湧かない
・関心がない・やる気が出ない、だから結局まあいいかと動かない。
この様な状態を脳科学的に“アパシー”と呼ぶんだそうです。
当然年齢と共に体力の衰えから来るものもありますから、一概には言えませんが、
それと似た形にウツ(鬱 この字面を見ただけでもしんどいですが)があります。
どちらも非能動的で、閉じ気味というのは同じですが、
ウツは動きたくても動けない。アパシーは動けるけれど動かない。
そして何よりこの二つが違うのが、本人も周囲も悩んで困るか困らないかの差なんです。
ウツは本人も周囲もソレを幸せだとは思えず、何とかしなければと苦悩する。
それに対してアパシーはほとんど“ふーんそうなんや”で終わり、
それ以上の昂りもそれ以下の落ち込みもなく、現実はちゃんと受け止めながら、
それでいい“だって幸せやで”と思えているのです。
だから誰も困らない。別に放っておいていいんですから。
只、そこで“だから面白くない、つまらん”と嘆いてしまっては、
自分にも周囲にも迷惑を掛ける、即ち困る。
“だから何か興味を持てる事を一つでもいいから見つけて、
自分で動きって言うてるやろ!”となる。こうなってはダメですが、若い時とは違う
自分流の余裕を持つ事が大事で、それは無理やエエカッコなどせず、一つ々を
じっくりと吟味し、気に入ったもんと出来る事だけ(せなイカン事も含めて)する。
後は出来る人や優れている人に任せてお願いをする。
何でもキーッと固執しない。と前からずっと言って来ましたが、
考えてみれば私は小さい時からそんな感じで、
“幸せアパシー”だったのかもしれません。
小学校の通信簿の担任評価で、“あまりにも様々な欲と競争心がない”
と書かれて来ましたもんね。それでも楽しかったしね。
そして私のラッキーは、妻もそうだった事。
4月16日のお化けみたいな大きな雹で、ボコボコになった車も、
“まあエエか、だってしゃあないやん”と二人して笑っています。
ママなんか言うに事欠いて、“ちょっとコレ、たこ焼き器みたいやな”
やって。新車なのにね。
これがエエかワルいかは分かりませんが、心の感動と情の震えは人一倍ありますよ。
この間の朝ドラの寅ちゃんと優三さんの変顔の出兵シーンでずっと泣いています。
まあ長い間、人の心に添うお仕事をさせてもらっていますもんね。