2010年12月
例えば、人の心の中には六つのコップがあります。
それは、強さと弱さ、優しさと意地悪、明るさと暗さの六つです。
これらは全て相反する陰と陽を表しています。
世の中の全ての事柄がこの“陰と陽”に大別されます。
ですが、どの人の中にもどちらか片一方だけが存在する訳ではありません。
其の割合は違えど、どちらのコップも在る訳です。
其々の性格の違いというのは、其のコップの大きさや形の違いに成ります。
強いコップが大きい人、弱いコップの方が大きい人、優しさのコップが大きい人、
反対に意地悪のコップの方がとても大きい人、そして明るいコップが大きい人であっても、
暗いコップが無い訳ではありません。
どっちかに成らなくてはいけない事は無いのです。
いくらポジティブシンキングと言われても習い性で不安が先に立ち、
どうしてもネガティブなコップが大きい人だっているはずです。
でもやはりこの人の中にも仮令小さくとも明るさのコップも在るはずです。
一人一人みんな其の形は同じではないのですから、
大事なのは其のコップから溢れてしまう程の思いならば、どのコップから零れたものであったとしても、
それはオーバーフローしたもの・不要なもの・要らないものという事になります。
“其れ以上其処に溜めていてはいけないよ、ちゃんと捨てないと腐ってしんどくなるよ”という、
もしあなたを護ってくれる存在からのメッセージなんです。
少しぐらい意地悪な気持ちがあったってそれも当たり前の事。
全く無いという方が気持ち悪いでしょう?
ただ、今言った様に“其れ以上持ってはいけない”ラインを越えてしまうと、
溢れて零れて自分自身にも影響が出て来ます。
逆に優し過ぎても零れてしまう場合もありますよ。
一人一人のコップの中で溢れずにちゃんとキープできる量であるならば、
六つの中にどれがどれだけ入っていてもOKです。
そして人と自分は違うのですから、其のコップの大きさが違う相手を嫌ったり、
排除したりしない様にしましょうね。
どの思いが自分の中に在ってもいいから、只オーバーフローしたものは自分の責任に於いて、
しっかり“処理をしておく、即ち捨てておく”是だけ解っておれば、
来年の指針というのもとても楽に定められる様になりますよ。