2012年 8月
今、ロンドンオリンピックで沸き返っています。4年に一度の祭典とはいえ、選手・観客共の熱狂と、
其処に齎す経済効果は五輪独特のすごいものがあるらしいですね。
まあ其の外部の事はさておいて、今回の日本選手の結果を見て思うことは
“全ての物事に絶対は無い”という事です。
北島康介くんも史上初の3連覇を期待されましたが叶いませんでした。
内村航平くんも絶対的王者と言われながら失敗が続きました。
また、柔道の結果は残念の一言につきます。
柔道の判定を見てもわかる様に、とんでもない間違いや訂正・やり直しもあり、体操もそうですが、
人が決める採点競技には感情というものが入り、昔から開催国の欲目・贔屓目、
まだそれだけなら良いのですが、ライバル国の選手に対して無意識の内に点数が辛くなる
という現象があります。
皆公平でなければいけないのは言うまでも無い事ですが、やはり人の心に絶対は無いのです。
そして水泳や陸上の様に百分の一秒まで計測される競技にも絶対はありません。
“絶対金メダルを取る”選手の其の意気込みと熱意は当然で、
其処に向けて4年間努力を積み重ねる訳ですからアスリートである限り皆其処を目指します。
処が柔道の選手で前回北京オリンピックで銅メダルを取った時のインタビューで
“銅メダルおめでとうございます”というインタビュアーの問いに
“銅メダルなんか意味が無い金でなければ最下位も同じ”と奢った発言をした選手が、
今回初戦敗退でした。
其れに対して北島くんは周囲の異常とも言える盛り上がりに
“出来る事なら僕も金メダルを目指します。今回は中々難しいでしょうが頑張ります”
と答えていました。
そして敗戦の後に、“残念な結果に終わって悔しい気持ちでいっぱいです。
敗因は今はまだ解りませんが期待と応援を沢山下さった皆さんに申し訳ないです。
有難うございました”と目を赤くしながら答えていました。
柔道は昔から日本のお家芸と言われていましたから、
周りからも金メダルの絶対命題があるのでしょう。
でも其れは自分の心の中で思っていれば良い事で、やはり絶対というのは無いのです。
毎日生きて行く中で色んな事に対して人は“絶対”という言葉をよく使います。
しかしいつ何時どんな不測の事態が起こるかわかりません。
かといって“絶対”がくれるモチベーションもありますから、
何も初めから“斜に構えろ”と言っているのではありませんよ。
其れぐらいの想いで頑張ると心に誓えば良いのです。
繰り返しますが物事に永遠や絶対や必ずやずっとなんて無いんですよ。