2014年 6月
ジューンブライドと言われて久しく、この梅雨時にも新たなカップルが誕生しています。
この頃は結婚や夫婦の形も様々で、華々しく披露宴をする者もあり、
入籍だけで済ます者もあり、又、フランスの様に事実婚・別居婚なんてのも出て来ています。
昔から結婚すれば夫の籍に入り、苗字も変わり、ともすれば夫の親とも同居するという様な
日本のステレオタイプな在り方は其の多様性と共に影を潜めつつあります。
状況は人様々ですから、仮令どうあろうと本人や周りが納得出来ていればそれでいいのですが、
ひとつ気になるのは男の子の親が“男の子なんかおってもしょうもないわ、
結婚したら絶対と言うてエエ程嫁さんの方に取られてしまうもん”と半ば諦めの様に言い、
女の子の親は嫁に出した娘は言うに及ばず、その婿さんや孫ごと自分家に取り込もうとします。
“女の子はエエわ、嫁に出しても家族は増えて戻ってくるから”と自慢げに言います。
先程も言った様に、一人っ子やとか、女兄弟だけ等という事情も在りますから、
仮令婿養子に来てもらった処で何も其れが問題なのではありません。
ちゃんと旦那や旦那の親に主を置いて、どんな形でも良いから心と形を尽くしておく事が大事です。
女の方からすれば、舅・姑より自分の親の方が頼りやすいのは事実ですから。
其処で改めて“夫婦”というのを考えてみると、
中には勿論もう離婚して一人になっていたり、
結婚じゃない一人の道を選んでいる人もいるでしょうが、
そんな人たちでも“ああホンマやな”と納得出来る話です。
夫婦というのは一番小さな人間関係の単位ではありますが、
ヨゼフとマリアからキリストが産まれた様に全ての生命とその関係性の始まりでもあります。
親子であれ兄弟であれ、其の祖父母であれ、全て一組の夫婦から始まるんです。
♪お父さんみたいな大きな背中で お母さんみたいな静かな優しさで
どんな事も超えて行ける家族になろうよ♪とフクヤマも歌っていますが、
其処で皆さん其々頭の中に“夫婦”という字を思い浮かべてみましょう。
夫という字は“二人”と書くんです。
男は夫となる時点でこれから二人分の人生を背負って行く覚悟をしなければならない、
腹を括らなければならないという事です。
この頃は自分以外の者に時間も金も労力も使うのは厭だ、なんて言う男もいます。
そりゃ結婚すればこの覚悟が要るのは事実ですから。
そして婦という字はいつでも“女の元に帰る”と書きます。
妻は夫が帰って来て良かったと心から思える柔らかい環境を作ってあげなさい。
“お前の元に帰って来て良かった”思わせるという事でしょう。
でも又女の方も“そんなん男女差別、偏見やん、何で女だけが受け止め側に回らなあかんのん”
と家を守らない女も居たりします。
でも幾ら時代が変わろうとも決して男と女は同種ではないのです。
其の性差から派生する役割は当然違うのです。
其処をしっかりと理解して“そりゃそうやわな”と思えれば、
敢えて倖せ々と求めなくても、自ずと自然にそう成れている筈です。
何も難しい事ではありませんよ。