2020年 5月
今、実際のウィルス感染拡大の問題だけではなく、自粛・ステイホームに伴う
DVやコロナ鬱などと言われる様に身体の悪変化だけではなく、
精神的な悪影響への問題が次々と出て来ています。
誰だって普段何気なく出来ている事を、まるで善悪と正誤がひっくり返ったかの様な状態に、
否応なく巻き込まれると、まるで見えない鎖で縛り付けられたかの様に、
出られない透明なガラスの箱に閉じ込められたかの様に感じ、
それを自分で処理できなくなってしまい、挙げ句そのキャパオーバーした部分が
自分以外に向かうのがDV、逆に自分自身に向かってしまうのがコロナ鬱という事なんでしょう。
元々パニック症状を持っている人なら尚の事、ウィルスは目に見えない敵であるだけに、
“もしこうなったらどうしよう”とか“もしこうならへんかったどうしよう”などと、
不安が際限なく拡がってしまうのです。
そうなると普段は温厚な人でも、無責任に集まっている人や、自己中な振る舞いを
している者に対して、怒りにすら近い感情を覚えてしまうなんて話も聞きます。
旦那さんや子供がテレワークや休校でずっと家に居続ける奥さんのストレスも大変だそうです。
この様にバランスの崩れてしまう状態を、“攻撃的鬱”“内向的鬱”というのでしょうが、
私は“鬱”という言葉はあまり使いたくないので、“〜ブルー”と呼んでみます。
マリッジブルーとかマタニティーブルーとか平素でも気分が落ち込む事をこう表しますよね?
このブルーというのは、青いという意味ですから、何もこじ付けではありませんが、
どうせなら良い意味に捉えてみてはどうでしょうか。
地球温室温暖化ガス削減会議でパリ協定が結ばれ、
記憶にも新しいスウェーデンの少女グレタさんの涙の演説があったにも係らず、
トランプをはじめとする世界の首脳は一切、経済優先を止めませんでした。
ところがこの人智の及ばぬ出来事は、誰にも出来なかった事を一瞬にして成し遂げたのです。
決して何も望む事ではないですが、
ある意味これは地球の自浄作用ではないのかとも思えるぐらいです。
世界中の経済と工場が停止を余儀なくされた今、
その環境悪化が世界中で50%近く改善された様です。
春は中国から黄砂は勿論、最近ではPM2.5などという空気汚染物質も溢れ、
黄色く霞んでいるのが当たり前になっていたのに、皆さん気付きませんか?
それでなくても酷い花粉のシーズンでもあるのに、
空が青い事を、星が綺麗な事を、空気が澄んでいる事を、温度が心地よく冷ややかな事を、
それを感じる事が出来れば、本来青い色は落ち着きと冷静さを表す理性の色なんです。
今こそ人として其々がどうあるべきか、何をすべきか、品格を持って考えたいものです。
今、ハナミズキの花がとても綺麗です。一青窈さんの歌にもありました。
“僕の我慢がいつか身を結び 果てない波がちゃんと終わります様に
君と好きな人が 百年続きます様に”と。
正しく今この時に向けた歌詞の様な気がします。