2010年10月
皆さんもご存知の様に尖閣諸島を巡る中国との領土問題の拗れですが、
日本側としては有無を言わさぬ証拠ビデオも在ると言う様に、
どちらが規約を破って攻撃を仕掛けてきたのかは明白です。
只、逮捕していた船長を(逆人質を取られた事もあるのですが)国際法に掛ける事も無く、
言い成りに解放してしまったのは、仙石さん自身も言っていた様にやはり早計で稚拙だったと思います。
そして又此処に来て証拠ビデオを出すのは、折角軟化しようとしている中国を刺激する事になるので、
見合わせてはどうかという意見も出ています。
こうやって一連の推移を見ていると、只単に日本は“臆病のあかんたれ”で、
まるでジャイアンに睨まれたのび太の様に見えます。
“情けない限りや もっと強う好戦的にならんかい! そんなもん言い成りやないか!”という
歯痒さから激化した意見もあります。
結局他の国を見ても領土問題というのは、いわば陣取り合戦ですから、どの国も譲ろうとはしません。
其れはロシア然り、韓国然り、アメリカ然りでしょう。
尖閣諸島にしても本来日本固有の領土であり、1970年までは中国も其れを認めていました。
処が此の海域にエネルギー資源が在る事が解った途端、180度態度を翻したのです。
此処はしっかりと、譲ってはいけない線というのを外交の上で揺ぎ無いものにして欲しいものです。
それにしても何と外交駆け引きの下手な事よ。双方納得する為には押すに対して引くが要るのです。
交換条件と言うと聞こえは悪いですが、
“此処は受け入れるから其処は頼むわ”というのは人間の知恵です。
大きな問題から小さな事まで是は大事な事でしょう。
GIVE & TAKEの精神ですよね?其れを上手に生かして欲しいものです。
是が国をはじめ、ひとり々の“品格”を作ります。
ですが此処まで考えてみて、もし世界中全てがジャイアンになってしまったとしたらどうでしょう?
まだジャイアンは最後には人の情というものがありますが、
地続きの大陸の国々はそんな事も言って居られない様な状態なのでしょう。
民族問題・宗教問題、中国だけでなく其れが理由に殺し合いにもなります。
其れに比べて日本は何と恵まれている事でしょう。
それ故に平和慣れしてしまい、危機管理能力に乏しいのかもしれませんが、
その昔ノストラダムスの大予言で“最後世界を救うのは東方の皇子だ”という件が在りました。
其れは多分日本の事らしいです。
国民性から照らし合わせても日本人は基本的にジャイアンには成れません。
なのに第二次世界大戦では大きな錯覚と驕りからジャイアンに成ったが為に、
今日に至るまで未だに負の尾っぽを引きずられ続けているのです。
攻撃と防御の割合は本来なら50:50かもしれませんが、
日本は30:70が一番性に合うんではないでしょうか?
狩猟民族ではない、農耕民族である日本人の在り方です。
普段の生活の中でも此のバランスを頭に置いてやっていけば、多分スムーズに事は流れると思いますよ。
其れは決して損ではありません。